【Q&A解説】障害福祉従事者処遇改善緊急支援事業 法人単位申請・休廃止・他補助金との併用を厚労省Q&Aで確認(第3回)

令和8年2月27日付けで発出された厚労省・こども家庭庁Q&A(第1版)の解説、最終回です。

今回は「申請方法の特殊ケース」「休廃止・事業承継の取り扱い」「他補助金との併用」など、実務で判断に迷いやすい問9〜問13を取り上げます

この記事で分かること
  • 補助金の債権譲渡はできるか・休廃止・合併・事業承継の場合はどうなるか
  • 法人単位での申請は可能か
しゃろ☆うし

それでは、詳しく解説していくね!

Q9:補助金の債権譲渡はできる?

A:債権譲渡は適当ではありません。

本補助金は全額を賃金改善に充当することを前提とした補助金であるため、債権譲渡することは適当ではないとされています。

このため、ファクタリング等により国保連合会に登録されている口座への振込みが適当でない事業所については、債権譲渡を行っていない介護給付費等の振込先口座、または事業者の口座に直接支払われるという取り扱いになります。

ポイント
  • 本補助金は 債権譲渡不可
  • ファクタリング等を前提とした受取はできない
  • 事業所本人の口座への直接入金が原則

Q10:法人単位での申請はできる?

A:同一都道府県内であれば法人単位での申請が可能です。

補助金の申請は、障害福祉サービス等事業所が所在する都道府県ごとに行う必要があります。ただし、同一都道府県内に複数の事業所を有している場合は、同一の計画書を用いて法人単位でまとめて申請することが可能です。

なお、都道府県ごとに振込先の指定方法等が異なる場合があるため、計画書は必ず各都道府県から示されたものを使用してください。

ポイント
  • 法人単位申請は 同一都道府県内に限って可能
  • 都道府県をまたぐ場合は 都道府県ごとに申請を分ける
  • 計画書の様式は 各都道府県のものを使用する(国の様式をそのまま使わない)
  • 複数県にまたがる法人は 特に注意が必要

Q11:休廃止を予定している事業所は対象になる?

A:計画書の提出時点で休廃止が明らかな場合は対象外です。

事業計画書の提出時点で、休止または廃止することが明らかになっている事業所については、本補助金の交付対象外となります。

ただし、計画書提出時点では見通せなかった事情により、後から休廃止することになった場合は、休廃止が明らかになった時点で速やかに都道府県へ届け出る必要があります。

ポイント
  • 計画書提出時点で休廃止が明らか → 対象外
  • 提出後に休廃止が決まった場合 → 速やかに都道府県へ届出
  • 「まだ決まっていない」段階であれば申請可能だが、その後の動向に注意が必要

Q12:合併・事業承継の場合はどうなる?

Onboarding new employee, warm welcome to new office, introduce new hire to colleagues, orientation training on first day concept, businessman manager handshake welcome and introduce new staff to team.

A:事業所が実質的に継続していると認められる場合は補助金を活用できます。

合併または別法人による事業承継の場合において、廃止前の事業所として補助金を申請し、新規に指定を受けた事業所において補助金を活用することは、以下の条件を満たす場合に可能です。

条件:当該事業所の職員に変更がないなど、事業所が実質的に継続して運営していると認められること

その際は、実施要綱8(4)の規定に基づき、都道府県への届出が必要です。

ポイント
  • 合併・事業承継でも 職員に変更がなければ活用可能
  • 「実質的な継続運営」が認められることが条件
  • 都道府県への届出は必須(忘れずに行うこと)
  • 単なる名称変更や法人変更だけでは認められない可能性があるため、事前に都道府県へ確認することを推奨

Q13:重点支援地方交付金と併用できる?

A:同じ経費への重複適用はNGですが、両方の活用は可能です。

同じ経費について複数の補助金による補助を受けることは認められませんが、本事業と重点支援地方交付金(中小企業・小規模事業者の賃上げ環境整備事業)の両方を活用すること自体は可能です。

具体的な活用方法としては以下が考えられます。

活用方法内容
上乗せ本事業による賃上げ額に加えて、交付金で追加の賃上げを行う
横出し本事業の支援対象者や対象経費の範囲を、交付金で広げる
ポイント
  • 同一経費への二重計上はNG
  • 本事業+交付金の 両方活用はOK
  • 交付金を使って対象者の範囲を広げる「横出し」活用も認められている
  • 具体的な活用方法は 都道府県や市区町村の担当窓口に確認することを推奨

まとめ|3回シリーズの総括

第3回では、申請の特殊ケースや他補助金との関係を整理しました。

  • 債権譲渡は 不可
  • 法人単位申請は 同一都道府県内のみ可能
  • 休廃止が明らかな事業所は 対象外
  • 合併・事業承継でも 実質的継続が認められれば活用可能
  • 重点支援交付金との 併用は可能(同一経費への重複はNG)

3回シリーズを通じて、障害福祉従事者処遇改善緊急支援事業のQ&A(第1版)の全13問を解説しました。

申請にあたっては、必ずお住まいの都道府県の実施要綱と最新情報をご確認ください。ご不明な点は以下のコールセンターへお問い合わせください。

厚生労働省コールセンター 電話:050-3733-0230 受付:9:00〜18:00(土日含む)


【参考・公式情報】 厚生労働省|福祉・介護職員の処遇改善

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投稿者プロフィール

谷山 雄大
谷山 雄大社会保険労務士
社会保険労務士Office ALMAは、神奈川県横須賀市を拠点とし、全国のお客様に対して、処遇改善加算サポートをはじめとする医療機関や中小企業の労務管理を専門としています。特に労務相談対応、処遇改善加算サポート、行動分析学を用いた人事評価制度構築・運用を得意とし、事業主をトータルでサポートします。課題解決に伴走するパートナーとして、実務的で現実的な提案を行います。

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