【Q&A解説】賃上げ支援は何に使える?介護分野の対象職員・対象経費を厚労省Q&Aで整理

介護分野の賃上げ・職場環境改善支援について、
「どの職員まで対象になるの?」「賃金以外に使っていい経費は?」
といった “使い道”に関する疑問 は特に多く寄せられています。
本記事では、厚労省が公表したQ&A(問6〜問12)をもとに、対象となる職員の範囲や、賃金改善・職場環境改善として認められる経費について、実務目線で解説します。
- 厚労省Q&Aで整理する、賃金改善の対象範囲と実務の考え方
- 対象外にならないための、賃上げ支援の線引き

それでは、詳しく解説していくね!
Q6:法人本部の職員は賃金改善・職場環境改善の対象になる?

法人本部の人事担当者や事業部職員など、直接介護に従事していない職員についても、
補助金の対象となっている介護サービス事業所等の業務に実際に関わっていると判断できる場合には、
賃金改善や職場環境改善の対象に含めることが可能とされています。
一方で、
補助金の対象となっていない介護サービス事業所等の職員については、
本補助金を原資とする賃金改善や職場環境改善の対象に含めることはできません。
ポイント
- 判断基準は 「介護サービス事業所等の業務に従事しているか」
- 職種名や所属(本部かどうか)ではなく 実態で判断
- 対象外事業所の職員は 対象にできない
Q7:法定福利費の事業主負担増は賃金改善に含めていい?

賃金改善は、原則として 従業員への基本給等の引上げ に充てるものですが、
その賃金引上げに伴って増加する法定福利費等の事業主負担分についても、賃金改善に含めて差し支えない
と厚労省Q&Aで示されています。
つまり、
給与を上げた結果として増える労働・ 社会保険料の事業主負担分 も、
本補助金による賃金改善の一部として整理することが可能です。
ポイント
- 法定福利費そのものが目的ではない
- 賃金引上げに「伴って増えた分」までが対象
- 実務上は、賃金改善額とあわせて整理しておくことが重要
Q8:「賃金改善に使うべき金額」はどうやって確認する?

本事業の補助対象経費には、
①賃金改善経費 と ②職場環境改善等経費 の2種類がありますが、
国保連から通知されるのは 補助額の総額のみ です。
そのため実績報告の際には、
「賃金改善の所要額」が、補助金総額のうち一定額以上になっているか を確認する必要があります。
この「賃金改善に充てるべき金額」は、
事業所が受け取った補助額に対し、
各サービスごとに定められた交付率のうち「賃金改善経費分の交付率」を用いて按分計算することで算出します
(※1円未満は四捨五入)。
算出された金額は、
実績報告書(別紙様式3-2)の「①+②(賃金改善経費分)」欄に自動的に表示される仕組みになっています。
ポイント
- 国保連からは 補助額の内訳は通知されない
- 賃金改善に充てるべき金額は 交付率で按分して計算
- 実績報告書の所定欄で 金額確認が可能
Q9:「ケアプランデータ連携システムと同等のシステム」とは?

本事業において
「厚生労働省がケアプランデータ連携システムと同等の機能・セキュリティを有すると認めたシステム」とは、
「居宅介護支援費に係るシステム評価検討会」において、公式に同等と認められたシステムを指します。
令和8年1月21日時点では、
- カナミッククラウドサービス
- ケアプランデータ連携サービス(富士通系)
- 「でん伝虫」データ連携サービス
が該当するとされています。
ただし、
認定状況は今後変更される可能性があるため、最新情報は厚生労働省ホームページで確認することが必要です。
ポイント
- 「同等」と判断するのは 厚労省(検討会)
- 事業所の自己判断ではない
- 必ず最新の認定状況を公式情報で確認する
Q10:医療・介護の両方を行う訪問看護ステーションは両方申請できる?

医療分野と介護分野の 両方のサービスを提供している訪問看護ステーションについては、
医療分野の賃上げ支援補助金と、本事業(介護分野の補助金)の両方を申請することが可能とされています。
Q11:「介護従事者」とは誰まで含まれる?

本事業における「介護従事者」とは、
介護現場で働く幅広い職種 を指しており、
いわゆる介護職員に限られるものではありません。
具体的には、
介護職員のほか、医師、歯科医師、薬剤師、保健師、看護師、准看護師、
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士、機能訓練指導員、
精神保健福祉士、介護支援専門員、計画作成担当者、社会福祉士、
生活相談員・支援相談員、管理栄養士・栄養士、歯科衛生士、調理員、
その他、介護現場で業務に従事する事務職員等も含まれる とされています。
ポイント
- 「介護従事者」は 職種名で線引きされない
- 介護現場での業務実態 が判断基準
- 事務職でも、現場業務に関わっていれば対象になり得る
Q12:地域包括支援センターは補助金の対象になる?

地域包括支援センターについては、
当該センターの設置者が「介護予防支援事業者」として指定を受けている場合には、
本補助金の対象になるとされています。
まとめ|「誰が対象になるのか」は“肩書き”ではなく“実態”で判断

Q6〜Q12では、
本補助金において 「誰が賃金改善・職場環境改善の対象になるのか」 という点を整理してきました。
これらのQ&Aから分かるとおり、
本制度では肩書きや職種名だけで判断するのではなく、
介護サービス事業所等の業務に実際に関わっているかどうか、
また 補助金の対象となる事業所に属しているかどうか といった
“実態ベース”での整理が重視されています。
対象範囲を正しく整理できていないと、
後から説明や修正が必要になるだけでなく、
賃金配分の設計そのものがやり直しになる ケースもあります。
次回は、
「では、この補助金を何に使えるのか」
— 研修費やシステム費用など、
Q13以降で示されている「職場環境改善等経費の範囲」や実務上の注意点 を中心に、
もう一歩踏み込んで解説していく予定です。
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