【介護人材確保・職場環境改善事業】ベースアップや配分ルールは?補助金の適用条件を解説!(Q&A 問5~問8)

本記事では、厚生労働省から2/18に発表された「介護人材確保・職場環境等改善事業に関するQ&A(第1版)」の内容を整理し、補助金の活用方法や注意点をわかりやすく解説します。

今回は前回に引き続き問5~問8までを解説していきますので、よろしくお願いします。

この記事で分かること
  • 介護人材確保・職場環境改善事業に関する Q&A(問5~問8)の解説
  • 補助金の活用方法(ベースアップへの充当可否・配分ルール)
しゃろ☆うし

前回に引き続き、丁寧に解説していくね!

問5 補助金をベースアップに充ててもよいのか?

回答: 本補助金は基本的に一時金や臨時手当に充てることを想定しています。ベースアップに使用することは推奨されていませんが、各事業所の経営判断により可能な場合もあります。

ポイント:

  • 原則は一時的な手当:補助金の目的は一時的な賃金改善のため。
  • ベースアップも検討可能:ただし、長期的な財政計画を考慮した上で判断が必要。
  • 持続的な改善が前提:補助金終了後の対応も考慮することが重要。

問6 補助金の配分ルールは決まっているか?

回答: あらかじめ決まった配分ルールはなく、人件費や職場環境改善の経費に自由に充当できます。

ポイント:

  • 配分の自由度が高い:事業所の裁量で人件費や環境改善に振り分け可能。
  • バランスが重要:全額を人件費に充てるか、環境改善にも配分するかは事業所の方針次第。
  • 適切な報告が求められる:補助金の使途は明確にし、適切に報告する必要がある。

問7 介護職員等処遇改善加算は必要か?

回答: 基準月(令和6年12月~令和7年3月)において、介護職員等処遇改善加算(Ⅰ~Ⅳ)を算定していることが基本条件です。

ポイント:

  • 加算(Ⅰ~Ⅳ)が要件:補助金を受けるためには、これらの処遇改善加算を取得している必要がある。
  • 加算Ⅴのみでは対象外:加算Ⅴのみを算定している事業所は補助対象外となる。
  • 令和7年4月以降の届出も可能:準備が間に合わない場合は、4月以降の届出を条件に対象となることもある。

問8 介護職員等処遇改善加算Ⅴのみ算定している場合は対象外か?

回答: はい、介護職員等処遇改善加算Ⅴのみを算定している場合は、補助金の対象外となります。ただし、令和7年4月以降に加算(Ⅰ~Ⅳ)を取得する予定で届出を行っている場合は、補助の対象となる可能性があります。

ポイント:

  • 加算Ⅴのみでは補助対象外:補助金の要件として、加算Ⅰ~Ⅳのいずれかを算定していることが必要。
  • 今後の加算取得予定で救済措置あり:令和7年4月以降に加算(Ⅰ~Ⅳ)の届出を行う場合は対象になる可能性がある。
  • 早めの加算取得の準備が重要:補助金の適用を受けるために、可能な限り早く処遇改善加算(Ⅰ~Ⅳ)を取得する計画を立てることが推奨される。

まとめ

今回の記事では、補助金の活用方法とその適用範囲に関する重要なポイント について詳しく解説しました。
補助金をベースアップに充てることの可否、配分のルール、そして介護職員等処遇改善加算の要件について、
事業所が押さえておくべき実務的な視点 を整理できたと思います。

補助金を有効に活用するためには、自社の状況に応じた適切な配分や、処遇改善加算の取得計画が重要 になります。
今後の支給要件や申請フローをしっかり把握し、職員の処遇改善や職場環境の向上につなげていきましょう。

次回は、問9~問12を取り上げ、補助金の対象となる事業所や、具体的な活用事例について詳しく解説 していきます。
引き続きチェックして、補助金制度をしっかり活用できるようにしましょう!

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投稿者プロフィール

谷山 雄大
谷山 雄大社会保険労務士
社会保険労務士Office ALMAは、神奈川県横須賀市を拠点とし、処遇改善加算サポートをはじめとする医療機関や中小企業の労務管理を専門としています。特に労務相談対応、処遇改善加算サポート、行動分析学を用いた人事評価制度構築・運用を得意とし、事業主をトータルでサポートします。課題解決に伴走するパートナーとして、実務的で現実的な提案を行います。

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